GAPS食事療法で使用するミートストックは、特別なタイプのスープです。それだけで、食事一食分の栄養を補うことが出来る腸の皮膜治療用にデザインされたヒーリング・スープなのです。このスープを飲む事で、傷んだ腸の皮膜が速やかに治癒していきます。正し調理方法で作られたこのスープを飲むと、ほとんど、すぐ腸と他の内臓が穏やかに落ち着いてくるのが感じられるでしょう。この食事療法では、大きく分けて2種類のスープを使いますが、ここでは、導入GAPS食事療法で使用するミートストックをご紹介いたします。
ミートストックは、たくさんのお肉と少量の骨を、小時間煮込んで作ります。材料の80%が肉で、20%が骨と覚えてください。
(ミートストックとボーンブロスの違いを理解するためにも、このサイトのボーンブロスのページを、是非お読みください。)
肉と骨の比率は、例えば牛であれば、下の写真のような感じになります。
鶏肉であれば、始めは骨付きのもも肉や胸肉をお勧めします。内臓を外した丸鶏を使っても良いでしょう。
選んだ肉と骨に加えて、糖質と食物繊維の少ない野菜を一緒に煮込みます。これに、塩と胡椒、お好みでハーブは、しょうが汁、ニンニクなどを加えると美味しくできると思います。必ず、アレルギー反応が出ないことを確認してから、お使いください。
調理:
鶏肉の場合は、ガス・レンジで調理するなら1時間半から最高3時間くらいでしょう。お使いになる肉の量や種類によって、多少異なります。
(下の写真は、丸鶏を煮込んでいるところです。)
牛、羊、豚などの場合は、3-6時間煮込みます。
スロークッカー、またはクロックポットで調理する場合は、
鶏は6時間くらい
牛、羊、豚などの場合は、3-8時間煮込みます。
どの動物性の食材を選ぶかは、基本的にご自身のお好みで結構です。一番一般的なのは、やはり鶏でしょう。魚でも、結構です。ただし、魚は、鮮度が落ちやすいので買ってきたら、すぐ使うようにしなければなりません。また、冷凍してあった魚を解凍する場合、解凍の仕方が悪いと腐ってしまいますので、気を付けてください。アメリカでは、スープストック用の若い丸鶏が割と安価に手に入りますので、多くの皆さんがこれを使っています。でも、例えば韓国人のクライアントさんは牛の方がお好きなようです。イランの方は羊も良く使っています。インド人の方は牛は使いません。もちろん、牛と鶏を交互に使ったり、可能なのであればバラエティーを加えることは問題ありません。
もし、GAPS症状が酷い場合は、煮だす時の水を増量して薄く煮だしてください。栄養価の高いミートストックは、酷い好転反応を起こすこともありますので。お子さん(患者)の様子を良く観察しながら、好転反応が出なくなるまで薄めてください。
また、一回の食事に、ミートストック(濃さを患者の状態に合わせて調整したもの)小匙1杯から始め、毎日、あるいは数日毎に、少しずつ増量し、子供なら年齢にもよりますが1日に1-3カップ、あるいは本人が欲しがる分だけ与えてください。大人なら、1日最低3-6カップを飲むようにしてください。私は、オフィスに行く日は、16オンスの水筒に入れて持ち歩き、水の代わりに少しずつ飲むようにしています。これで、栄養価的にも、経済的にも、パーフェクトです!
アレルギー反応には気を付けなければなりません。動物の飼料の中に、患者がアレルギー反応を起こすようなものが入っている場合があります。その成分は、動物の骨や肉となり、スープに煮だされて、それを飲んだ患者はアレルギー反応を起こすことがあります。ですので、お使いになる動物の飼料の内容もご確認ください。
ビタミンAアレルギーの方は、飼料にではなく動物の持つ性質として豚が一番安全なようです。
「他の動物に比べて豚は、全体的には、含有ビタミンが多少豊富なようです。ビタミンB1, B12、B2 とB6。それにビタミンEを含みます。また、鶏には欠けているビタミンCとDをも含みます。
鶏は、ビタミンA, B3, B5が豊富に含まれています。また鶏にはビタミンKが含まれますが、豚には含まれていません。
豚も鶏も同じように、ビタミン9としての葉酸を含みます。
Overall, pork is a little richer in vitamins, containing more of vitamin B1, vitamin B12, vitamins B2 and B6 and vitamin E. Pork also contains vitamin C and vitamin D, which chicken is absent in.
Chicken, on the other hand, is richer in vitamin A, vitamin B3 and vitamin B5. One vitamin found in chicken which pork completely lacks is vitamin K.
Pork and chicken contain the same amount of the folate form of vitamin B9. 」
https://foodstruct.com/compare/pork-vs-chicken-meat
参考文献:
Gut and Psychology Syndrome by Dr. Natasha Campbell-McBride MD, MMedSci (neurology) and MMedSci (nutrition)
Cooking Techniques for the Gut and Psychology Syndrome Diet, Part 1: Meat Stock and Bone Broth by Monica Corrado MA, CNC, CGP